『音楽之友』(音楽之友社)は昭和期発行の音楽雑誌の中でも長い歴史を持つ代表的雑誌である。 1941年から1989年までの全記事を分析し、昭和期のアジア音楽(非西洋音楽)に対する認識を分析した。

第二次世界大戦前の状況を反映した東アジアおよび東南アジア音楽に対する関心および研究態度には、意外にも真摯な学問的追究が観察された。

戦後から1970年代までに、音楽認識の範囲はアジアを越えて世界に目を向けるとともに、米国流の民族音楽学の影響が見られる。