2000年4月にカルカッタ(現コルカタ)で行った、北インドの打楽器タブラー・バーヤーンの制作技術のフィールド調査結果報告である。

製作過程は大きく1.皮の処理、2.胴体の製作、3.皮膜(ドラムヘッド)の製作、4.シャーヒー(皮膜に塗布するペースト)の設置に分けられる。

1.の段階は皮を扱う専門職人が担当し、残りの過程を太鼓職人が担当する。

古代音楽文献に記述された調音技法(皮膜にペースト塗布)が、変化を伴いながらも現在まで継承されている。